中年もっくんの投資と闘病の話

病気に負けず勤勉・倹約・投資をモットーに豊かな生活を目指すブログ

透析ダイアライザー変更の話。患者ファーストの医療を望む。健康もお金も搾取されるな。

こんにちは、中年もっくんです。

 

相変わらず暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、今回は久しぶりに透析の話題になります。

患者ファーストの医療って何なんだ、って話です。

ついでに、思考停止すると、健康もお金も搾取されるよって話で終わります。

 

 

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先日、技師さんから「2週間後からダイアライザー(ダイアフィルター)が変更になります。透析の効果に変わりはありませんが、よりマイルドな透析になります」とのこと。

 

効果に変化なし? マイルドな透析? なんかおかしくないか? って思い、追及。

 

自分「ダイアライザーが変更って、具体的には何に変わるんですか?」

技師「今使ってるものはMFX-21Eという物なんですが、これがMFX-21Mに変わります」

自分「ふーん、で、何が違うんですか?」

技師「透析効果に大きな違いはありません」

自分「ふーん、で、なんで変更なんですか?」

技師「技師長の決定で、詳しい理由は聞かされてないです。MFX-21Eをお使いの患者さんはみんなMFX-21Mに変更します」

 

ここでいったん話は終わり。

ちょこっと、ニプロ(ダイアライザーのメーカー)のホームページを確認。

 

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※ニプロのホームページより抜粋

 

ん?

何じゃこれ!

透析性能がめっちゃ落ちるやん!

これは技師さんを追求せねば。

 

自分「技師さん、さっき透析効果に違いないって言いましたよね。ダイアライザーの性能確認しました?」

技師「いいえ、先日急に技師長から指示があったので、調べきれてません」

自分「これみてよ。(タブレットで上図を見せる)」

技師「・・・。」

自分「これ、大分子の除去率がめちゃ落ちてますよね? これって自分に適切な処理なんですか?」

技師「・・・。」

自分「このMFX-21Mってやつ、アルブミンの除去が少ないので、栄養摂取が困難な高齢者に対しての処置ならわかる。まだ現役世代の自分に対しては改悪じゃないんですか?」

技師「・・・。上が決めた事なので・・・。」

自分「長期的に考えて合併症のリスクを下げるために、長時間透析や週4回の透析やってるのに、ダイアライザー変えて透析性能を落とすって何なん!(少し切れ気味)」

技師「申し訳ありません」

自分「変更せずにこのままじゃダメなの?」

技師「いろいろあるようで・・・。」

自分「じゃあ、技師長呼んでよ」

技師「・・・。」

自分「上が決めたことで、あなたは何もできないことは理解できるけど、クリニックの利益向上のために患者の利益を損ねていいの?これ問題じゃないの?」

技師「・・・。」

自分「とにかく、このまま変更を受け入れることはできない。検討してよ。」

技師「わかりました。技師長に相談してみます」

 

技師さんが話を持ち帰り、いったん追及は終了。

ちなみに、通ってるクリニックは病院の分院みたいな感じで、技師長は病院の方で勤務しているので、自分は技師長に会ったことがありません。上の話の感じでは、部下(技師)が上司(技師長)に意見出来る環境ではなさそうです。

 

あと、今回に記事で「性能が悪化」という表現を使っていますが、それは主にα1ミクログロブリン(レストレスレッグ症候群の原因物質)やβ2ミクログロブリン(アミロイド症の原因物質)の除去効率が落ちることの意味です。これらの物質の除去率が低いと、ボクシングのジャブのように効いてきます。現役世代の透析なら、高効率のダイアライザーを用いて、これらの物質を積極的に除去すべきだと思います。

 

数日後。

 

技師「先日は申し訳ありませんでした。」

自分「かまへんよ、で、どうなった??(明るい感じで接する)」

技師「はい、全体的なMFX-21Eへの変更はそのままなんですが、いまの患者さんでMFX-25Sというダイアライザーを使っている方が数名います。それはいかかですか?」

自分「ほう、膜面積が2.5平米に大きくなるのか、で、Sシリーズていうのはどんな性能なんかな。(上の図を再度確認)おお、いい性能やん。アルブミンの流出が心配やけど、食欲あるし、これで行こう。(ここも明るい感じで)」

技師「分かりました。ではあらためて技師長と院長に報告したうえで、MFX-25Sに変更させて頂きます。」

自分「了解。よろしくね。でも、Eシリーズ(中性能)からM(低性能)とS(高性能)への変更って、選択しずらいよね。なんやろうね。(苦笑)」

技師「苦笑」

 

という事で、MFX-25Sという大分子を効率よく除去できるダイアライザーに変更し(膜面積が大きくなったので小分子の除去もよくなるのかな)、今に至っています。今現在は特に体調は変わりないです。10年、20年後にこの違いが出てくるはずです。

 

今回は透析のマニアックな話なので、この記事見ている人は「なんのこっちゃ??」って思われていると思います。

 

今回の話の重要な点は、医療は必ずしも患者ファーストではないという事です。病院の利益やいろんなことの効率化が患者の利益よりも優先される場合があるという事です。

 

自分がお世話になっているクリニックでは、技師さんも看護師さんも一生懸命に働いておられ、患者の相談も親身に聞いてくれます。(ただ、知識不足は否めないかな)

でも、経営者レベルでは、そんな現場の頑張りを見てなくて、利益重視になっている。企業は当然利益重視ですが、病院も変わらないという事ですね。もちろんすべての病院に当てはまることではないですが。

 

自分はダイアライザーについて調べ、上記のように性能悪化は避けられましたが、その他の多くの患者は、低性能のダイアライザーを受け入れています。いや、性能が落ちたことすら知らない。

自分は22時までの夜間透析を行っているので、周りの人たちも現役で働いている人ばかりです。自分より体格が良い人も多いです。その人達に対しても低性能のダイアライザーに変更されています。

 

今はネット上でほとんどの情報が手に入ります。その中には医療従事者しか知らなかったであろう情報もあります。

 

医療に限ったことではありませんが、人のいう事を鵜呑みにして、思考停止になり、調べようともしない。これはとても怖いことです。

 

自分は投資や節約に関する記事も書いていますが、思考停止で何も調べないとお金も搾取されます。最近ではマネーリテラシー向上って話を聞く機会が増えましたが、それが低いと税金を取られるだけ取られて、資産形成ができず、老後貧乏へまっしぐらです。

 

情報弱者にならないよう、最低限は努力しましょう。

 

最後に、自分は医療関係者ではないので、あくまでも自分調べの範囲内の情報です。医療関係者の方が本記事を見られたなら、コメントいただけると幸いです。

 

ではでは。